脳ドックで異常・所見を指摘されたら?再検査・受診の目安【専門医監修】

まず確認したい方へ

  • 結果票の所見名要受診 / 要精密検査の記載を確認してください。
  • しびれ・麻痺・ろれつ障害・急な強い頭痛がある場合は、結果票を待たずに早めの相談が必要です。
  • 画像CD / レポート / 健診結果 / お薬手帳があると、外来での整理がスムーズです。

60秒でわかる脳ドックの異常・所見

  • 結果票だけでは緊急性が分かりにくいことがあります。まずは所見名と「要受診・要精密検査」などの記載を確認します。
  • 多くの所見は、すぐ救急という意味ではありません。ただし神経症状がある場合や、動脈瘤・高度狭窄などは早めの相談が大切です。
  • 結果票と画像CDがあると評価が進みやすくなります。再検査が必要か、経過観察でよいかを外来で整理できます。
  • まだ検査前で脳の状態を確認したい方には脳ドック・認知症ドックも選択肢です。症状がある方や結果を持っている方は、まず外来相談が向いています。
まずは60秒要約と「早めの受診を考えたいケース」だけでも大丈夫です | 気になるところだけ2〜3分で読めます

監修医師:大﨑 雅央 院長(脳神経内科専門医) | 最終更新:2026年4月12日

脳ドックで異常所見を指摘されると、「すぐ受診が必要なのか」「何科に行けばよいのか」「放っておいて大丈夫なのか」と不安になりやすいです。 とくに、結果票に聞き慣れない所見名が並んでいると、緊急性の判断がしにくくなります。

大切なのは、所見名症状の有無結果票に書かれた受診目安画像CDがあるかどうかを整理することです。 多くは落ち着いて外来で確認できる内容ですが、動脈瘤や高度狭窄のように早めの評価が望ましい所見もあります。

当院では、総合内科と脳神経内科の両方の視点で、結果の読み直しから二次評価、必要時の専門連携まで対応しています。 すでに結果票や画像をお持ちの方は外来相談が向いており、まだ検査前で脳の状態を確認したい方は脳ドックも選択肢になります。

※結果票、画像CD、健診結果、お薬手帳があると診察がスムーズです

まだ検査前で、脳の状態を一度確認したい方は 脳ドックのご案内 もご覧ください。

脳ドックで異常・所見を指摘されたら、まず何を確認するか

結果票が届いたら、以下の4点を確認してみてください。

  1. 所見名:結果票に記載されている所見名(例:「白質高信号」「未破裂脳動脈瘤」「頸動脈プラーク」など)を確認します。聞き慣れない名称でも、次のセクションで所見ごとの概要をまとめていますのでご参照ください。
  2. 緊急性の記載:「要精密検査」「要受診」「経過観察」など、結果票に記載されている指示の種類を確認します。「要精密検査」や「要受診」の場合は、早めの外来相談が望ましいと考えられます。
  3. 画像CD・レポートの有無:画像CDやDVD、読影レポートが同封されている場合は、受診時にお持ちいただくと評価がスムーズです。
  4. 受診時期の目安:特に期限の記載がなく、症状もない場合は、数週間〜1か月程度を目安に外来を検討していただくとよいでしょう。症状がある場合は早めの相談をおすすめします。
まとめると:まずは所見名・緊急性の記載・画像の有無を確認し、症状がなければ数週間以内の受診を検討してください。

早めの受診を考えたいケース

以下のような場合は、結果票の到着を待たず、早めに医療機関への相談を検討してください。

  • 片側の手足の動かしにくさ・しびれが急に出た、または悪化している
  • 言葉が出にくい、ろれつが回らないなど言語に関する変化がある
  • 繰り返す頭痛やめまいが最近目立ってきた
  • 物忘れが以前より明らかに悪化していると感じる
  • 結果票に「未破裂脳動脈瘤」「高度狭窄」など、緊急性の高い所見が記載されている

上記に当てはまらない場合でも、所見の意味が分からず不安な方はお気軽にご相談ください。

まとめると:神経症状がある方結果票に緊急性の高い所見がある方は、早めの受診が望ましいです。

脳ドックでよくある所見と、次の一手

脳ドックで指摘されることの多い所見について、それぞれの概要と次にどうすればよいかをまとめています。

慢性虚血性変化(白質高信号)を指摘された場合

  • MRIで脳の白い部分として見つかる所見で、脳ドックでは比較的よくみられる所見の一つです。
  • 多くの場合、すぐに緊急対応が必要というわけではありません。
  • ただし、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの背景があるかどうかの確認が大切です。
  • 当院では血圧や血液検査を含めた全身リスクの評価を行い、必要に応じて経過観察の方針を検討します。

慢性虚血性変化の詳しい意味や将来リスク、対策については 慢性虚血性変化(白質高信号)の意味や将来リスクを詳しく見る をご参照ください。

未破裂脳動脈瘤を指摘された場合

  • 脳の動脈にできたふくらみで、多くは無症状で見つかります。
  • 大きさや部位によって対応が異なります。小さく低リスクの場合は経過観察が中心です。
  • 高リスクと判断される場合は、脳神経外科と連携して追加画像評価や治療方針の相談を行います。
  • まずは血圧管理と禁煙が基本になります。

頸動脈プラーク・狭窄を指摘された場合

  • 動脈硬化により血管の内側が狭くなっている状態です。
  • まずは動脈硬化のリスク因子(血圧・血糖・脂質・喫煙)を確認します。
  • 必要に応じて頸動脈エコーや追加の画像検査で狭窄の程度を評価します。
  • 症候性や高度狭窄の場合は、速やかに血管内治療・外科の専門施設へご紹介します。

脳萎縮を指摘された場合

  • 脳の体積が小さく見える所見ですが、年齢相応かどうかは単純に判断できません
  • 物忘れが目立つ、生活上の変化を感じるといった場合は、外来での評価をおすすめします。
  • 睡眠・うつ・薬剤・栄養・甲状腺など二次性の要因がないかも含めて評価します。
  • 必要に応じて記憶外来と連携します。

陳旧性脳梗塞・ラクナ梗塞を指摘された場合

  • 過去に起きた小さな脳梗塞の跡として見つかることがあります。
  • 自覚症状がなかった場合でも、再発予防の観点からリスク評価が重要です。
  • 血圧・脂質・血糖・喫煙などの背景リスクの確認と、必要に応じた薬物療法を検討します。

脳微小出血を指摘された場合

  • 無症状で脳ドックで指摘された場合は、すぐに緊急対応が必要とは限りません。
  • まずは、症状の有無と、結果票に個数や多発の記載があるかを確認してください。
  • 高血圧の有無や、抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)を服用しているかで、外来での確認ポイントが変わります。
  • 結果票や画像CDがあれば受診時に持参し、自己判断せず外来で一緒に確認しましょう。

脳微小出血の意味・MRI・治療と薬の注意点を詳しく見る →

まとめると:所見の種類によって次の対応は異なります。まずは結果票を持参のうえ外来でご相談ください

再検査が必要か、経過観察でよいかの目安

追加の検査が検討されるかどうかは、主に以下の要素で判断されます。

確認ポイント 追加評価が検討されやすいケース 経過観察になりやすいケース
所見の種類 未破裂脳動脈瘤、高度狭窄、症候性の所見 軽度の白質高信号、年齢相応の脳萎縮
症状の有無 しびれ・麻痺・言語障害・繰り返す頭痛 自覚症状なし
既往歴・リスク因子 高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙が重複 リスク因子が少ない、またはすでに管理中
画像の比較 前回画像と比べて進行が疑われる 前回と変化なし、または初回検査

※上記は一般的な目安です。実際の判断は所見の詳細や個別の状況により異なりますので、結果票をお持ちのうえ外来でご相談ください

受診時に持参いただきたいもの

以下をお持ちいただくと、より正確な評価が可能になります。

  • 脳ドックの結果票(報告書) — 所見名や読影コメントが記載されています
  • 画像CD・DVD — MRI/MRA画像データがあると、当院で画像の読み直しが可能です
  • 健診結果 — 血圧・血糖・脂質・腎機能などの数値が分かると、全身リスクの評価に役立ちます
  • お薬手帳 — 現在服用中のお薬の確認に使います
  • 血圧手帳(お持ちの場合) — ご家庭での血圧記録があれば参考になります
まとめると:結果票と画像CDがあると評価がスムーズです。健診結果やお薬手帳もあわせてお持ちください。

当院でできる二次評価と専門連携

  • 画像とレポートの再確認:お持ちいただいた画像CDと結果票をもとに、所見の内容を丁寧に確認します。
  • 全身リスクの評価:総合内科の視点で、血圧・脂質・血糖・喫煙・体重・家族歴などを総合的に評価します。
  • 追加検査の選択:必要に応じて、頸動脈エコーや血液検査などの追加評価を行います。連携施設でのMRA等も手配可能です。
  • 内科的管理:脳神経内科の視点で、生活習慣の最適化と必要な薬物療法を組み合わせて管理します。
  • 専門連携:治療適応が考えられる場合は、脳神経外科・血管内治療・記憶外来などの専門施設へ速やかにご紹介します。

脳ドックの結果をきっかけに、脳血管だけでなく全身のリスクを整理することが、将来の健康管理の第一歩になります。

結果票や画像CDがあれば受診時にご持参ください。所見の意味が分からず不安な方もお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1.脳ドックで慢性虚血性変化を指摘されたら、すぐ受診が必要ですか?

A:慢性虚血性変化は脳ドックで比較的よくみられる所見の一つで、多くの場合、すぐに緊急対応が必要というわけではありません。ただし、高血圧や糖尿病などの背景がないか確認することが大切です。症状がなくても、数週間〜1か月を目安に外来でのご相談をおすすめします。

Q2.脳ドックで異常を指摘されても、症状がなければ様子を見てよいですか?

A:症状がない場合でも、所見の種類によっては追加評価が望ましいことがあります。特に未破裂脳動脈瘤高度の頸動脈狭窄などは、無症状でも専門的な評価が検討されます。結果票をお持ちのうえ、一度外来でご相談いただくと安心です。

Q3.結果票だけでなく、画像CDも持参した方がよいですか?

A:はい。画像CDがあると、当院で画像の読み直しが可能になり、より正確な評価につながります。結果票のみでもご相談は可能ですが、画像をお持ちいただくとスムーズです。

Q4.未破裂脳動脈瘤と言われた場合は何科に相談すればよいですか?

A:まずは脳神経内科または脳神経外科への受診が適切です。当院では脳神経内科として画像評価とリスク評価を行い、治療が必要と判断される場合は連携する脳神経外科へ速やかにご紹介します。

Q5.脳ドックで白質病変を指摘された場合、生活習慣の確認は必要ですか?

A:はい。白質病変の背景には高血圧をはじめとする生活習慣病が関わっていることが多いです。血圧・血糖・脂質の確認と、必要に応じた生活習慣の見直しが大切です。詳しくは白質病変について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

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この記事の監修者

院長 大﨑 雅央(Masao Osaki)

吉祥寺おおさき内科・脳神経内科
日本神経学会 神経内科専門医/日本内科学会 総合内科専門医

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引用文献

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