吉祥寺おおさき内科・脳神経内科 院長
大﨑 雅央
東京大学医学部卒神経内科専門医総合内科専門医
プロフィール
60秒でわかる てんかんの処方継続・転院
「引っ越し先の近くで薬を続けたい」「今の病院が遠くて通院がつらい」「大学病院から地域のクリニックへ移行を勧められた」という方へ。てんかんの処方継続・転院、自立支援医療、オンライン診療についてまとめています。
てんかんは、薬を続けるだけでなく、発作の型、最後の発作日、副作用、生活への影響を一緒に確認することが大切です。通いやすい形を考えながら、安全に治療を続けられるように見ていきます。
院長・神経内科専門医 大﨑 雅央
このページが向いている方と、救急相談を優先したいサイン
結論このページは、てんかんと診断され、現在の薬で発作が安定している方の処方継続・転院相談を中心にまとめています。初めての発作や、発作が急に増えた場合は、処方継続の相談ではなく早めの対面受診・救急相談を優先してください。
てんかんは、発作の型に合った薬をきちんと続けることで、多くの方が発作のない生活を送れる病気です。安定している方ほど、通いやすさと続けやすさが大切になります。1
当院では、神経内科専門医が、抗てんかん薬の処方継続、必要時の血液検査・血中濃度測定、自立支援医療の相談、オンライン診療まで対応しています。必要に応じて、提携医療機関での脳波検査も含めて相談します。
- てんかんと診断され、現在の薬で発作が安定している
- 引っ越し・就職・進学・逆紹介で通院先を変えたい
- 大学病院から地域のクリニックへ移行したい
- 仕事や学業と両立しやすい通院先を探している
- 自立支援医療やオンライン診療も含めて相談したい
詳しく読む(早めの対面受診・救急相談を優先したい場合)
初めてけいれんや意識消失が起きた場合、5分以上続く発作、意識が戻る前に発作を繰り返す場合は、Web予約ではなく救急相談を優先してください。発作が急に増えた、いつもと様子が違う、頭を打った、発熱・激しい頭痛・麻痺を伴う場合も同様です。
妊娠中で発作や薬の相談が必要になった場合は、自己判断で薬を止めず、早めに主治医または専門医へ相談してください。
- 初めてけいれんや意識消失が起きた
- 5分以上続く発作、または意識が戻る前に発作を繰り返す
- 発作が急に増えた、いつもと様子が違う
- 頭を打った、発熱・激しい頭痛・麻痺などを伴う
- 妊娠中で発作や薬の相談が必要になった
まとめ救急相談を優先したいサインがない場合でも、処方継続や転院に不安があれば、お薬手帳を持ってご相談ください。
てんかんの処方継続・転院について
結論転院で大切なのは、「どの発作を、どの薬で、どのくらい安定しているか」を引き継ぐことです。紹介状があると理想的ですが、お薬手帳があればまず受診できます。
- 転院時に大切なのは、現在の診断名、発作の型、最後の発作日、現在の薬の内容です。
- 紹介状があると安全ですが、まずはお薬手帳だけでも受診できます。
- 発作が安定している方では、2回目以降の通院は短時間で済むことが多く、オンライン診療も組み合わせやすくなります。
詳しく読む(初診時にお持ちいただくもの・確認事項)
転院のときに大切なのは、前の病院での診療内容をできるだけ正確に引き継ぐことです。てんかんは発作の型や併用薬によって治療方針が変わるため、ただ同じ薬を出すだけでは十分とは言えません。561
一方で、安定している方では、必要な情報がそろっていればクリニックで続けやすい病気でもあります。紹介状がなくても受診は可能ですが、薬の見直しが必要な場合には、前医の情報があるほど安全でスムーズです。
初診時にあると役立つもの
- 紹介状(診療情報提供書):診断名、発作型、これまでの治療経過がわかります
- お薬手帳:現在の処方内容、過去に使った薬、用量が確認できます
- 検査結果:脳波、MRI、採血結果があれば状態把握がしやすくなります
- 自立支援医療の受給者証:利用中の方はご持参ください
- 発作の記録メモ:最後の発作がいつだったか、どんな発作だったかをメモしておくと診療がスムーズです
まとめ転院のポイントは「情報の引き継ぎ」です。紹介状が理想ですが、お薬手帳と現在の状態がわかれば、まずは診療を始められます。
抗てんかん薬の処方継続と血中濃度測定
結論抗てんかん薬は、「どの発作に、どの薬が合っているか」を確認しながら続けることが大切です。安定していても、自己判断でやめると再発のきっかけになりえます。
詳しく読む(主な薬・血中濃度測定・副作用の確認)
てんかんの治療は、発作を抑える薬を続けることが基本です。どの薬が合うかは、発作の型だけでなく、年齢、性別、持病、妊娠の可能性、ほかに飲んでいる薬との相性などで変わります。1
高齢の方では腎機能や眠気・ふらつきへの配慮も大切です。血中濃度測定(TDM)は、すべての方に毎回必要なわけではありませんが、発作が再発したとき、副作用が気になるとき、飲み忘れの心配があるとき、妊娠中や腎機能が変化したときなどには、薬が適切に効いているかを確認する大きな助けになります。78910
当院で継続しやすい主な抗てんかん薬の例
レベチラセタム、ラモトリギン、ラコサミド、バルプロ酸、カルバマゼピン、ゾニサミド、ペランパネルなど。実際にどの薬が適しているかは、発作の型・これまでの経過・副作用歴で決まります。
まとめ抗てんかん薬の処方継続は「薬を出し続けること」だけではなく、「安全に効かせ続けること」です。必要な場面で採血や血中濃度測定を行いながら確認します。
てんかんと自立支援医療(精神通院医療)
結論てんかんは自立支援医療(精神通院医療)の対象です。長く通院を続ける方にとって、医療費の負担は大きな問題です。発作が落ち着いていても通院が必要な方は、制度を利用できる場合があります。2
詳しく読む(制度のポイント・転院時の変更)
てんかんの治療は長く続くことが多く、医療費が通院を続けられるかどうかに影響します。てんかんは自立支援医療の対象に含まれており、発作が落ち着いていても、再発を防ぐために通院を続ける場合は対象になり得ます。2
すでに利用中の方は、転院のときに登録医療機関の変更が必要です。まだ利用していない方も、受診時にご相談ください。制度の細かな必要書類や審査期間は自治体によって異なります。
まとめてんかんは自立支援医療の対象です。長く通院が必要な方ほど、早めに制度を確認しておくと通院を続けやすくなります。
てんかんのオンライン診療
結論発作が安定していて処方の変更がない方にとって、オンライン診療は通院の負担を減らす方法です。ただし、採血や状態変化の確認には対面受診が必要です。12134
詳しく読む(向いている方・対面が必要な方)
発作が安定している方にとって、オンライン診療は通院の時間や負担を減らしやすい方法です。仕事や学業で来院が難しい方、遠方の方にとっても、処方を途切れさせずに続けやすくなります。1213
一方で、初めての診察、採血が必要なとき、薬の調整が必要なときなど、対面が望ましい場面もあります。オンライン診療は、対面診療の代わりというより、安定期の通院を続けやすくする補助的な手段として考えます。
当院のオンライン診療の流れ
- WEB予約でオンライン診療枠をご予約ください
- デジスマ診療アプリを準備し、クレジットカード登録を行います
- 予約時間にビデオ通話で診療を行います
- 必要に応じて処方箋を発行し、ご自宅配送にも対応します
| オンライン診療が向いている方 | 対面診療が必要になりやすい方 |
|---|---|
| 長期間発作が安定している 薬の内容に変更がない 処方継続が主な目的 仕事や学業で来院が負担 | 発作が増えた、いつもと違う 薬の変更や副作用確認が必要 採血や血中濃度測定の時期 制度関連の書類が必要なとき |
まとめ発作が安定している方にとって、オンライン診療は便利です。安全のため、対面が必要な場面と組み合わせて利用します。
神経内科専門医によるてんかん診療
結論てんかんは、単に薬を続けるだけでなく、発作の見立て、失神など似た症状との区別、年齢や持病に応じた薬選びが大切です。脳神経内科では、発作だけでなく生活全体への影響も見ながら方針を考えます。
てんかんは薬だけ続ければよい病気ではありません。発作の見分け、持病や年齢に合わせた薬の選択、制度の相談まで含めて、生活に落とし込んでいくことが大切です。
院長・神経内科専門医 大﨑 雅央
- 高齢になるほど、てんかんの発症リスクは上がります。8
- 高齢者では、けいれんを伴わない発作が失神やせん妄と紛らわしいことがあります。78
- 適切に選んだ薬を2種類試しても発作が抑えられない場合は、専門施設での詳しい確認が重要です。1415
詳しく読む(高齢者てんかん・高次医療機関との連携)
てんかんは子どもの病気と思われがちですが、高齢者でも新たに発症します。とくに60歳以降では発症率が上がり、脳卒中後や頭部外傷後など、脳の病気と関連して起こることがあります。1678
高齢者の発作は典型的なけいれんではなく、ぼーっとする、反応が鈍い、会話が成り立たないといった形で現れることがあり、失神やせん妄との区別が難しいことがあります。
また、適切に選んだ抗てんかん薬を十分量で2種類試しても発作消失が得られない場合は、薬剤抵抗性てんかんと考えます。14 この場合は、てんかんセンターをもつ高次医療機関で、再確認や外科治療を含む検討が必要になることがあります。15 当院では、必要に応じて速やかに連携先へご紹介します。
まとめ脳神経内科の役割は、発作だけでなく「似た症状との区別」と「生活全体に合わせた治療方針」を一緒に考えることです。難治例では早めに専門施設へつなぎます。
てんかんの基礎知識
結論てんかんは、脳の神経活動が繰り返し発作を起こしやすい状態を指します。薬で多くの方が安定しますが、薬の種類や発作の型を正しく確認することが大切です。171
詳しく読む(てんかんとは・発作分類・治療の考え方)
てんかんとは
国際抗てんかん連盟(ILAE)は、てんかんを「発作を繰り返す素因があり、それに伴う神経学的・認知的・心理社会的影響を持つ脳の病態」と位置づけています。実務上は、24時間以上あけて2回の非誘発性発作がある、または1回でも今後10年間の再発リスクが高いと判断される場合などに診断されます。17
発作の分類
発作は、脳の一部から始まる焦点性発作、最初から脳全体が巻き込まれる全般発作、情報が足りず分類しきれない起始不明などに分けられます。ここが治療選択の基本になります。56
治療の考え方
まずは適した抗てんかん薬で発作を抑えることを目指します。成人では多くの方が薬で安定しますが、適切に選んだ2種類の薬で十分な効果が得られない場合は、薬剤抵抗性てんかんとして、専門施設での再確認が重要になります。11415
まとめてんかんでは「どの発作か」を正しく分類することが、薬選びにも、生活全体の相談にもつながります。
てんかんで受診を考えている方へ
結論てんかんの処方継続・転院をご希望の方、発作は安定しているが通院先を見直したい方は、まずご相談ください。吉祥寺おおさき内科・脳神経内科では、神経内科専門医が、発作の経過、現在の薬、生活への影響まで確認しながら診療します。
当院はJR中央線・京王井の頭線「吉祥寺駅」公園口(南口)から徒歩1分です。てんかんのオンライン診療にも対応しています。4181920
まとめお薬手帳、紹介状、検査結果、自立支援医療の受給者証があれば、初診時に確認しやすくなります。紹介状がない場合も、まずはご相談ください。
てんかんのよくある質問
Q1.紹介状がなくても受診できますか?
はい、受診できます。お薬手帳があれば現在の処方内容を確認でき、処方継続の相談がしやすくなります。薬の見直しが必要な場合には、前医の紹介状や検査結果があるとより安全です。
Q2.自立支援医療の指定医療機関の変更はできますか?
はい。転院に伴って登録医療機関を変更する場合は、お住まいの市区町村窓口で変更手続きを行います。武蔵野市では障害者福祉課で手続きが案内されています。受給者証をお持ちの方は受診時にご持参ください。
Q3.オンライン診療で抗てんかん薬の処方は受けられますか?
発作が安定していて、処方内容に大きな変更がない方では可能です。ただし、採血や血中濃度測定、薬の調整が必要な場合には対面受診をお願いしています。
Q4.てんかん以外の持病も一緒に診てもらえますか?
はい。当院は脳神経内科と内科を標榜しており、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病や、頭痛・脳卒中後の経過観察なども合わせて対応しています。
参考文献
参考文献を表示
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東京都医療機関案内サービス ひまわり. 吉祥寺おおさき内科・脳神経内科 基本情報.