【吉祥寺徒歩1分】武蔵野市・三鷹市・杉並区の頭痛外来|神経内科専門医が診療

頭痛は、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などの「一次性頭痛」と、脳出血・くも膜下出血・髄膜炎・高血圧・眼や副鼻腔の病気などが原因となる「二次性頭痛」に大きく分けられます。これらは国際頭痛分類(ICHD‑3)や国内外のガイドラインで体系的に整理されています。[1][2][3]

吉祥寺おおさき内科・脳神経内科(吉祥寺駅南口徒歩1分)では、神経内科専門医/総合内科専門医の院長が、まず問診と神経診察で危険な病気のサイン(赤信号)を丁寧に確認し、必要に応じて頭部CT・MRI・血液検査などを組み合わせて、脳出血・くも膜下出血・髄膜炎・脳静脈洞血栓症などの二次性頭痛を系統的に除外します。[2][12][13][14]

そのうえで、国際頭痛分類(ICHD‑3)にもとづいて片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などの一次性頭痛かどうかを見極め、発作時の治療薬(アセトアミノフェン/NSAIDs・トリプタン・ラスミジタンなど)と、必要に応じて予防薬・抗CGRP抗体薬を組み合わせて、ガイドラインに沿って治療方針をご提案いたします。[3][4][5][6][7]

また、朝の頭痛・いびき・日中の強い眠気がある方では、睡眠時無呼吸症候群(OSA)が隠れていることもあり、必要に応じて在宅での睡眠検査(簡易ポリグラフ)CPAP(持続陽圧呼吸療法)の導入を、睡眠医療のガイドラインに沿って検討します。[19][20]

要点サマリー(このページで分かること)

  • 救急受診が必要な「危険な頭痛」と、様子を見てもよい頭痛のおおまかな目安が分かります。
  • 片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛など代表的な一次性頭痛の特徴と、ご自身の頭痛の「タイプの見当」をつけるポイントを整理できます。
  • くも膜下出血・髄膜炎・脳静脈洞血栓症・高血圧緊急症・急性閉塞隅角緑内障・副鼻腔炎・睡眠時無呼吸など、隠れていないか確認したい病気の方向性が分かります。
  • 当院で行っている検査・治療・頭痛日記や生活の工夫など、実際の診療の流れのイメージを持っていただけます。
このページで分かることの全体像 救急が必要な頭痛の見極め、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などのタイプ分け、 隠れていないか確認したい病気、治療と生活の工夫までを流れで示した模式図です。 「危険な頭痛の見極め」から「治療と生活」までの流れ 救急が必要な 「危険な頭痛」 雷鳴様頭痛・発熱 首のこわばり など 片頭痛・緊張型頭痛 などのタイプ分け 痛み方・続く時間 随伴症状を整理 隠れていないか 確認したい病気 脳出血・髄膜炎など 高血圧・睡眠時無呼吸 治療の選択肢と 生活の工夫 薬・予防・頭痛日記 睡眠・生活リズム など
まとめると: このページでは「危険な頭痛の見極め」→「頭痛のタイプ分け」→「隠れた病気の確認」→「治療と生活の整理」までを、 ひととおり俯瞰していただけます。

目次

頭痛とは?一次性頭痛と二次性頭痛

頭痛はとても身近な症状で、一生のうちに約半数以上の方が「強い頭痛」を経験するといわれています。[1][4]
医学的には、頭痛は大きく「一次性頭痛」「二次性頭痛」に分けられます。

  • 一次性頭痛:脳や血管に目立った病気がないのに起こる頭痛。代表が片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛です。[1][3]
  • 二次性頭痛:脳出血・くも膜下出血・髄膜炎・脳静脈洞血栓症・高血圧緊急症・急性閉塞隅角緑内障・副鼻腔炎など、別の病気が原因で起こる頭痛です。[2][12][13][14][15][16][22]

若い方や中年の方に多いのは一次性頭痛ですが、なかには命に関わる二次性頭痛が紛れ込んでいることがあります。
そのためガイドラインでは、最初に「危険な二次性頭痛が隠れていないか」をチェックし、そのうえで一次性頭痛のタイプを診断することが推奨されています。[1][2][3]

まとめると:頭痛はほとんどが一次性頭痛ですが、まれに命に関わる二次性頭痛が隠れています。当院ではまず二次性頭痛を見逃さないことを大切にしています。

こんな頭痛でお困りでは?(受診のきっかけ)

「病院に行くほどなのか分からない」「市販薬で様子を見ていいのか不安」という声をよく伺います。
ご自身で診断するのは難しいため、「気になるサイン」があれば一度ご相談いただくことをおすすめします。

お悩みのパターン 具体的な例 受診の目安
ズキズキする頭痛を何度もくり返す 月に数回〜毎週のように、片側〜両側のズキズキする痛みが出て、光や音・においがつらい/吐き気がすることがある。頭痛の前にピカピカ/ギザギザするように見えることがある。 片頭痛が疑われます。頭痛の頻度が多い場合は、一度は専門医で評価することをおすすめします。[1][4]
市販薬・トリプタンの回数が増えてきた 「気づくと月に10日以上飲んでいる」「1回で効かず、続けて何錠も飲むことがある」。 薬を飲む日が多くなるほど、薬剤乱用頭痛(MOH)のリスクが上がります。回数が増えてきたら、予防薬や注射も含めた見直しが大切です。[2][3][5]
夕方になると、首〜後頭部が重く痛む 長時間のデスクワークやスマホの後に、後頭部〜頭全体が締め付けられるように重い/首こり・肩こりを伴う。 緊張型頭痛が疑われます。生活習慣勢の見直しやお薬で軽くできることが多いため、つらい場合は受診をおすすめします。[1][8]
片側の目の奥がえぐられるように痛い 一定期間(数週間〜数か月)、毎日決まった時間帯に片側の目の奥が非常に強く痛み涙・鼻水・まぶたの腫れを伴う。 群発頭痛が疑われます。早期に診断できれば、酸素療法など有効な治療の選択肢があります。[1][10][11]
朝だけ頭が重い+いびき・日中の眠気がある 起床時に頭が重く、午前中にぼーっとする/家族に「いびきが大きい」「寝ているときに呼吸が止まっている」と言われる。 睡眠時無呼吸症候群で見られる「朝の頭痛」の可能性があります。簡易検査で評価し、必要に応じてCPAP治療を検討します。[19][20]
これまでにない強い頭痛が突然出た 「今までで一番強い」「バットで殴られたような」痛みが突然出た/急に視界が真っ白になる/意識が遠のく感じがした。 くも膜下出血や可逆性脳血管れん縮症候群(RCVS)など超緊急の病気の可能性があります。このページの「救急受診の目安」を必ずご確認ください。[12][18]

ひとつでも当てはまる項目があれば、「年のせい」「疲れのせい」と決めつけず、どうぞお気軽にご相談ください。
当院では、頭痛の種類をはっきりさせることと、無理のない治療・生活の続け方を一緒に考えることを大切にしております。

救急受診の目安(頭痛)

次のような症状がある場合は、当院のWEB予約ではなく#7119(救急相談センター)に相談し、指示に従って救急医療機関の受診をご検討ください。

直ちに救急受診を考えていただきたいサイン(超緊急)

  • 突然、秒〜数分でピークに達する「今までで一番強い」頭痛が出た(雷鳴様頭痛)[12][18]
  • 頭痛+発熱+首が前に曲げられない/意識がもうろうする/けいれん(髄膜炎・脳炎などが疑われます)[13]
  • 頭痛と同時に顔や手足の麻痺・ろれつが回らない・視野が欠ける・歩けないなどの神経症状が出た(脳卒中・脳静脈洞血栓症などが疑われます)[2][14][15]
  • 非常に高い血圧(例:収縮期180mmHg以上や拡張期120mmHg以上)とともに、強い頭痛・視覚の異常・けいれん・意識障害がある(高血圧緊急症・PRESなど)[15]
  • 片側の赤く痛い眼とともに、かすみ目・視力低下・虹が見える・強い吐き気がある(急性閉塞隅角緑内障の可能性)[16]
  • 妊娠後期〜産後に、今までにない強い頭痛・視覚異常・血圧高値が出現した(妊娠高血圧症候群や脳静脈洞血栓症、PRESなどの可能性)[14][15]

これらはあくまで目安ですが、ひとつでも当てはまればためらわず救急相談をおすすめいたします。

緊急度 症状の例 受診の目安
超緊急 突然ピークに達する激しい頭痛/頭痛+麻痺・けいれん/頭痛+発熱+首が動かない/赤く痛い眼+視力低下 など すぐに#7119で相談し、指示に従って救急受診を検討してください。
緊急 徐々に悪化している新しい頭痛+ふらつき・物が二重に見える・視野の欠け/妊娠中・産後の強い頭痛 など 当日中に専門医の評価(救急外来を含む)が望ましい状況です。
準緊急 数週間〜数か月かけて頻度・強さが増えてきた頭痛/50歳以降ではじめて出てきた頭痛 など 数日以内に脳神経内科やかかりつけ医を受診し、必要に応じて画像検査などを検討します。[2][21]

※ここに書かれていない症状でも、不安が強い場合や「普段と明らかに違う頭痛」の場合は、早めの医療機関受診をおすすめいたします。

代表的な一次性頭痛(片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛)の違い

一次性頭痛の代表である片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛には、それぞれ特徴的なパターンがあります。
下の表は、国際頭痛分類などにもとづいてイメージしやすいように整理したものです。[1][4][8][10][11]

項目 片頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛
痛みの場所 片側〜両側のこめかみ〜前頭部。発作ごとに左右が変わることもあります。 頭全体、後頭部〜首、こめかみなど両側性が多いです。 片側の眼の奥〜こめかみ周囲に集中して痛みます。
痛みの性質・強さ ズキズキする拍動性の痛みが多く、中等度〜重度。動くと悪化しやすいです。 締め付けられるような・重い痛み。軽〜中等度で、動いてもそれほど悪化しません。 えぐられる・焼けつくような非常に強い痛みで、じっとしていられないことが多いです。
続く時間のめやす 治療しないと4〜72時間続きます。 30分程度でおさまることもあれば、数時間〜数日だらだら続くこともあります。 1回の発作は15〜180分程度。1日に1〜8回くり返すことがあります。
頻度のめやす 月に数回〜週に1回前後。慢性片頭痛では月15日以上続くこともあります。 毎日のように出る人もいれば、ストレスが強い時期だけ増える方もいます。 「群発期」には毎日決まった時間帯に出現し、数週間〜数か月続いたあと、しばらく完全におさまるのが典型的です。
一緒に出やすい症状 吐き気・嘔吐光・音・においに敏感になる、動くとつらい、前兆(ギザギザした光・視野の欠け等)が出ることもあります。 首こり・肩こり、目の疲れ、軽いめまい感など。吐き気はあっても軽いことが多いです。 涙・鼻水・鼻づまり・まぶたの腫れ・顔の汗・まぶたが下がるなど同じ側の自律神経症状を伴います。
まとめると:ズキズキして光や音がつらいなら片頭痛の可能性じんわり締め付けられるようなら緊張型頭痛の可能性片側の眼の奥の激痛+涙・鼻水なら群発頭痛の可能性があります。ただし自己判断は禁物で、診断は診察と経過を総合して行います。

片頭痛とは?(ズキズキして動くとつらい頭痛)

片頭痛は、中等度〜重度でズキズキする頭痛4〜72時間続き、日常の動作で悪化しやすく、吐き気・光や音への過敏などを伴う一次性頭痛です。必ずしも「片側だけ」ではなく、両側が痛む方もいます。[1][4]

特徴的なのは、仕事や勉強・家事が手につかなくなるほどつらいことがある一方で、発作が終わると普段どおりに戻る点です。10〜40代で発症することが多く、遺伝的背景も関わるとされています。[4]

片頭痛の治療のイメージ

発作時の治療(急性期治療)
  • できるだけ痛みが強くなる前(早め)に、アセトアミノフェン/NSAIDsなどを内服します。
  • これで不十分な場合に、トリプタン製剤(スマトリプタンなど)を使うと、痛みや吐き気を短時間で軽くできることがあります。[4][7]
  • 心血管リスクが高い方やトリプタンが使いにくい方では、ラスミジタンなど血管を収縮させないタイプのお薬が選択肢になる場合があります。[7]
  • 吐き気が強い場合には、制吐薬(吐き気止め)を組み合わせます。
予防の治療
  • 月に4〜5日以上の発作がある方や、発作が強くて生活に大きな支障が出る方では、毎日飲む予防薬を検討します。[3][5]
  • 予防薬には、カルシウム拮抗薬(ロメリジンなど)・β遮断薬・抗てんかん薬(バルプロ酸など)・三環系抗うつ薬(アミトリプチリンなど)があり、年齢や合併症に応じて選びます。[3][5]
  • 近年は、抗CGRP抗体薬(注射)やCGRPを標的とした経口薬が、海外・国内のガイドラインで予防の第一選択肢のひとつとして位置づけられつつあります。[4][6]
薬の飲みすぎに注意 鎮痛薬やトリプタンなどの使用日数が月10〜15日を超えると、薬剤乱用頭痛(MOH)のリスクが高まります。
そのため、国際的なガイドラインでは「痛み止めの頻度が増えてきたら、予防薬を含めて治療全体を見直す」ことが推奨されています。[2][3][5]

具体的な薬の種類や費用、運転との関係などは、頭痛専門の下位ページ(片頭痛ページ)で詳しく解説しています。

▶ 片頭痛の詳しい解説・治療の選択肢はこちら

閃輝暗点(前兆)とは?

片頭痛の一部の方では、頭痛の前後に「前兆(オーラ)」と呼ばれる一時的な神経症状が出ることがあります。
もっとも代表的なのが「閃輝暗点(せんきあんてん)」で、ギザギザした光・キラキラした模様・視野の一部が見えにくくなるなどの症状が5〜60分程度続き、そのあと頭痛が出てくることがあります。[1][4]

前兆は通常、ゆっくり広がり、完全に元に戻るのが特徴です。一方で、突然出現する片側の視力障害・手足の脱力・ことばが出にくいなどは、一過性脳虚血発作(TIA)や脳卒中との区別が必要になります。[4][21]

次のような場合は、片頭痛の前兆かどうか自己判断せず、一度ご相談ください。

  • はじめて前兆のような症状が出た
  • 40歳以降になって初めて前兆を自覚した
  • いつもの前兆と様子が違う・長く続く・左右が変わる
  • 前兆だけで頭痛がほとんど出ない、あるいは片側の脱力・ことばの出にくさを伴う

閃輝暗点とその鑑別(TIA・眼科疾患など)については、専用ページで図を用いて詳しく解説しています。

▶ 閃輝暗点・前兆の詳しい解説はこちら

まとめると:「キラキラ・ギザギザ・視野の欠け」は片頭痛の前兆としてよくみられますが、はじめての症状やいつもと違う前兆は脳や眼の病気との区別が重要です。

緊張型頭痛とは?(締め付けられるような頭痛)

緊張型頭痛は、両側性締め付けられる・押さえつけられるような痛みが、30分〜数日続く一次性頭痛です。痛みは軽〜中等度で、動いても悪化しにくく、吐き気はあっても軽いことが多い点が片頭痛と異なります。[1][8]

長時間のデスクワーク・スマホ、ストレス、睡眠不足などと関連して、首こり・肩こりと一緒に出ることが少なくありません。[9]

緊張型頭痛の治療のポイント

  • 急性期:痛みが強いときには、アセトアミノフェン/NSAIDsなどの一般的な鎮痛薬が用いられます。ガイドラインでは、オピオイドやトリプタンは通常推奨されません[8]
  • 予防:慢性緊張型頭痛(ほぼ毎日のように続くタイプ)では、アミトリプチリンなどの抗うつ薬を少量から用いると、頭痛の頻度を減らせることが報告されています。[8]
  • 生活面:良質な睡眠、姿勢・モニター高さの調整、適度な運動やストレッチ、リラクゼーション、ストレスマネジメントなどが非常に重要です。[9]
まとめると:緊張型頭痛は生活習慣や姿勢・ストレスの影響を受けやすい頭痛です。お薬と並行して、「からだの使い方」を整えることが改善につながります。

群発頭痛とは?(眼の奥のえぐられるような激痛)

群発頭痛は、比較的まれですが、日常生活が成り立たないほど強い頭痛を起こす一次性頭痛です。
特徴は、片側の眼の奥〜こめかみの非常に強い痛み15〜180分続き、それが1日に1〜8回数週間〜数か月「群発期」に集中して起こることです。[1][10][11]

発作中には、痛みと同じ側に涙・鼻水・鼻づまり・まぶたの腫れ・顔の汗・まぶたが下がるなどの自律神経症状が出たり、じっとしていられず歩き回りたくなることがよくあります。[1]

群発頭痛の治療

  • 発作時:研究では、高流量酸素吸入(12L/分以上、専用マスク)皮下注スマトリプタンが、群発頭痛の発作を短時間で抑える効果を示しています。[10][11]
  • 予防:予防薬は心電図や血圧のチェックを伴う慎重な調整が必要です。患者さんごとに最適な計画を立てます。
まとめると:群発頭痛は数週間〜数か月集中して起こる、片側の眼の奥の激痛です。適切な診断がつけば、酸素・注射薬・予防薬など有効な選択肢があります。

吐き気を伴う頭痛

「頭痛+吐き気」は片頭痛でよくみられる組み合わせですが、くも膜下出血・髄膜炎・高血圧緊急症・急性閉塞隅角緑内障など命に関わる病気でも起こり得ます。[1][4][12][13][15][16]
代表的なパターンを簡単に整理します。

パターン 考えられる病気 受診の目安
突然の激しい頭痛+吐き気・嘔吐 くも膜下出血・可逆性脳血管れん縮症候群(RCVS)などが疑われます。[12][18] 直ちに救急受診を検討してください。
頭痛+発熱+首が動かない+吐き気 細菌性髄膜炎・脳炎など、放置すると命に関わる感染症の可能性があります。[13] 直ちに救急受診が望まれます。
非常に高い血圧+頭痛+吐き気・視覚異常 高血圧性脳症・PRESなどが疑われます。[15] 当日中に救急を含めた医療機関での評価が必要です。
片側の激しい眼痛+赤い眼+かすみ目+吐き気 急性閉塞隅角緑内障の典型像です。[16] 眼科救急での迅速な治療が視力を守るうえで重要です。
くり返すズキズキした頭痛+吐き気/光・音過敏 片頭痛でよくみられる組み合わせです。[1][4] 頻度や強さが増えてきたら、数日以内の専門受診をおすすめします。
まとめると:「突然の激痛+吐き気」「発熱+首が動かない」「視力異常を伴う頭痛」救急のサインです。一方、くり返すズキズキ頭痛+吐き気は片頭痛のことが多く、薬の使い方や予防治療の見直しで改善が期待できます。

隠れた病気が原因の頭痛(二次性頭痛)

頭痛の中には、「ほかの病気」が原因となっている二次性頭痛が含まれます。
代表的なものと、一緒に出やすいサインをまとめると次のようになります。

カテゴリー 主な原因の例 頭痛と一緒に出やすいサイン
脳・髄膜の感染症 細菌性髄膜炎・ウイルス性髄膜炎/脳炎 発熱・首のこわばり・意識障害・けいれん・光がまぶしいなど。[13]
脳血管の病気 くも膜下出血・脳内出血・脳静脈洞血栓症・高血圧性脳症(PRES)・可逆性脳血管れん縮症候群(RCVS)など 突然の激しい頭痛/麻痺・言語障害・けいれん/極端な高血圧/妊娠・産後・経口避妊薬・脱水などの背景。[12][14][15][18]
頭蓋内圧の異常 脳腫瘍・水頭症・特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)など 進行性に悪化する頭痛、朝方の頭痛・嘔吐、視力低下・視野の欠け、眼底所見でのうっ血乳頭など。[17][21]
高血圧・全身疾患 高血圧緊急症(高血圧性脳症・PRES)、重度の貧血・電解質異常など 極端な血圧の上昇、視覚異常、意識の変化、全身倦怠感など。[15]
眼・耳鼻科の病気 急性閉塞隅角緑内障急性副鼻腔炎など 片側の眼痛・視力低下・赤い眼(緑内障)/顔面の圧迫感・前屈で増悪・膿性鼻汁(副鼻腔炎)など。[16][22][24]
睡眠・呼吸の病気 睡眠時無呼吸症候群(OSA)、慢性の低酸素・高二酸化炭素血症 朝の頭痛・強いいびき・日中の眠気・集中力低下など。CPAP治療で朝の頭痛が改善したという報告があります。[19][20]
薬剤・物質 硝酸薬、一部のホルモン薬、カフェイン離脱、アルコール、鎮痛薬の過量使用(薬剤乱用頭痛)など 新しく始めた薬や、飲み方の変化に伴って頭痛が増悪/鎮痛薬を月10〜15日以上使用している場合など。[2][3]

「隠れた病気がないか」を確かめるために、ガイドラインではSNOOP(赤信号)を含む危険サインや神経診察を重視し、必要に応じてMRI/CTや血液検査を行うことが推奨されています。[2][21]
当院では、出血・感染・血管性疾患・腫瘍・高血圧・睡眠時無呼吸・副鼻腔炎などを総合内科と脳神経内科の両方の視点から確認し、必要に応じて近隣の基幹病院・眼科・耳鼻咽喉科と連携いたします。

自分でできる対策と頭痛日記

頭痛を完全になくすのは難しくても、生活の工夫で発作の頻度や強さを減らせることがあります。[3][4][8][9]

日常生活で意識したいポイント

  • 睡眠:平日と休日であまり寝る時間をずらさず、寝不足・寝すぎの両方を避けるようにします。
  • 食事:朝食抜き・極端な空腹は片頭痛の誘因になることがあります。軽くでもよいので、なるべく規則正しい食事を心がけてください。[4]
  • 水分・カフェイン:こまめな水分補給を意識しつつ、カフェインのとり過ぎ・急な中止は頭痛の悪化と関連することがあります。
  • 姿勢・目の使い方:長時間のパソコン・スマホ作業では、1時間に1回は立ち上がって首・肩を動かすなど、筋肉を固めすぎない工夫が大切です。[8][9]
  • お薬の使い方:市販薬やトリプタンを自己判断で増やすことは避け使用日数が月10〜15日を超えそうなときは必ず医師に相談してください。[2][3][5]

頭痛日記のすすめ

ガイドラインでは、頭痛の診断と治療方針を決めるうえで「頭痛日記」が非常に役立つとされています。[2][4]
ノートやスマホアプリで構いませんので、次のような項目を簡単にメモしておくと、診察時に診断・治療の助けになります。

  • 頭痛が出た日付と時間帯
  • 痛みの強さ(10点満点など)と場所・性質(ズキズキ/重い/締め付けられる など)
  • 一緒に出た症状(吐き気・光/音過敏・視覚異常・麻痺など)
  • その日の睡眠・食事・ストレスなど、自分で思い当たるきっかけ
  • 飲んだ薬の名前と量、効き方(効いた/半分だけ効いた/ほとんど効かなかった など)
まとめると:生活リズムを整えることと、頭痛日記で「自分の頭痛のクセ」をつかむことが、治療をスムーズに進めるための大きな助けになります。

当院でできる検査・治療

「ここでは何をしてもらえるのか?」が分かりやすいように、当院の頭痛外来で行っている主な検査・治療をまとめました。
MRIやCTなどについては、近隣の基幹病院・画像診断センターと連携して対応いたします。

検査・治療 内容 当院での対応
神経内科専門医による診察 詳しい問診と神経診察により、一次性頭痛か二次性頭痛か、どのタイプの頭痛が疑われるかを整理します。[1][2] 初診から再診まで、同じ医師が一貫してフォローし、経過に応じて検査や治療を調整します。
血液検査 貧血・炎症・甲状腺機能・電解質・腎肝機能・血糖などを確認し、二次性頭痛や薬の副作用の有無を評価します。 結果をもとに必要な追加検査・治療を判断します。
頭部MRI ガイドラインに沿って、くも膜下出血・脳腫瘍・水頭症・脳静脈洞血栓症などの有無を評価します。[12][13][14][21] 緊急度や症状に応じて、当日〜数日以内を目標に、近隣施設で撮影を手配し、結果を当院で一緒に確認します。
頭頸部血管の評価 必要に応じて、MRA/CTA/超音波検査などで、動脈瘤・狭窄・解離・静脈洞血栓症などを評価します。[12][14][18] 適切な検査が可能な施設へ紹介し、結果を踏まえてその後の方針を相談します。
睡眠簡易検査(OSA疑い) 朝の頭痛・いびき・日中の眠気がある方に対し、在宅での睡眠検査(ポリグラフ)で睡眠時無呼吸の有無・重症度を確認します。[19][20] 結果に応じて、CPAP治療の導入・生活指導などを行い、頭痛や日中の眠気がどう変化するかをフォローします。
片頭痛・群発頭痛の急性期治療 発作時に用いるアセトアミノフェン/NSAIDs・トリプタン・ラスミジタン、制吐薬などの選択・使い方を最適化します。[4][7][10][11] 頭痛日記を参考に、「どのタイミングで・どの薬を使うと一番安全でよく効くか」を一緒に検討します。
予防薬・抗CGRP抗体薬 ガイドラインに沿って、カルシウム拮抗薬・β遮断薬・抗てんかん薬・抗うつ薬や、抗CGRP抗体薬・CGRP標的薬などから予防治療を組み立てます。[3][5][6] 頭痛の頻度・生活への影響・既存薬での効果や副作用を確認しながら、必要かつ妥当と考えられる方に適切な予防治療をご提案します。
耳鼻科・眼科・基幹病院との連携 副鼻腔炎・難治性の鼻症状・視力低下・視野異常・脳神経外科的治療が必要な病変が疑われる場合には、専門科との連携が重要です。[16][22][24] 必要に応じて、耳鼻咽喉科・眼科・脳神経外科・総合病院へ紹介し、検査結果や治療方針を共有しながらフォローいたします。

受診をお考えの方へ

このページをご覧になって、「もしかして自分は片頭痛かもしれない」「市販薬が効かなくなってきた」「救急に行くほどか分からない」と感じられた方は、お一人で抱え込まず、どうぞ一度ご相談ください。
吉祥寺駅南口から徒歩1分の当院で、脳神経内科専門医/総合内科専門医が現在の状態を丁寧に評価し、「危険な頭痛ではないか」を確認したうえで、今後の見通しや治療の選択肢について分かりやすくご説明いたします。

「まずは話だけ聞きたい」「検査が必要かどうか知りたい」といったご相談も歓迎です。

当院には、武蔵野市・三鷹市・杉並区だけでなく、その他23区、調布市・小金井市や都外などからも多くの頭痛患者さんが受診されています。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 救急受診した方がよい頭痛は、どんなときですか?

直ちに救急を考えていただきたい頭痛としては、国際ガイドラインや研究から、次のようなものが挙げられます。[2][12][13][14][15][16][18]

  • 突然ピークに達する激しい頭痛(雷鳴様頭痛)
  • 頭痛+発熱+首が前に曲げられない/意識がもうろう/けいれん
  • 頭痛と同時に、片側の手足の麻痺・ろれつが回らない・視野が欠ける・歩けない
  • 非常に高い血圧とともに、頭痛・視覚異常・意識障害・けいれんが出ている
  • 片側の赤い眼の激痛+視力低下+吐き気がある
  • 妊娠後期〜産後ではじめて出た、今までにない強い頭痛

いずれもご自身で様子を見るべきではない頭痛です。迷った場合は、119番や#7119(救急相談センター)に電話で相談し、指示に従ってください。

Q2. 頭痛は何科を受診すればよいですか?

一般的には、脳神経内科(神経内科)がもっとも頭痛診療を専門とする診療科です。
脳神経内科では、問診・神経診察・必要な画像検査を通じて、一次性頭痛か二次性頭痛かを判断し、ガイドラインに沿った治療(急性期治療・予防治療・生活指導)を行います。[1][2][3]
当院でも、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛から、高血圧・睡眠時無呼吸・副鼻腔炎など内科疾患に伴う頭痛まで、総合的に評価・治療しております。

Q3. 頭部MRI・CTは、頭痛があれば必ず撮るべきですか?

すべての頭痛で画像検査が必要というわけではありません。
ガイドラインや研究では、「神経診察が正常で、典型的な片頭痛・緊張型頭痛の方」では、ルーチンの画像検査で治療に影響する異常が見つかる頻度は高くないとされています。[2][21]

一方で、50歳以降の初発頭痛・突然出た激しい頭痛・神経症状(麻痺・けいれんなど)を伴う頭痛・がんや免疫不全を背景に持つ方の頭痛では、MRI/CTが強く推奨されます。[2][12][14][21]
当院では、「撮るかどうか」も含めて一緒に相談し、必要性が高いと判断した場合に、近隣の施設で速やかに撮影を手配いたします。

Q4. 片頭痛と緊張型頭痛の違いを簡単に教えてください。

国際頭痛分類では、片頭痛緊張型頭痛は次のような特徴で区別されます。[1][4][8]

  • 片頭痛:中等度〜重度のズキズキする痛み4〜72時間続き、日常の動作(階段をのぼる・歩き回る)で悪化しやすい。吐き気・光や音への過敏を伴うことが多い。
  • 緊張型頭痛:軽〜中等度の締め付けられるような・重い痛み30分〜数日続き、日常の動作であまり悪化しない。吐き気は軽いかほとんどなく、光または音への過敏があっても一方だけであることが多い。

実際には両者が混在する方も多く、診察や頭痛日記を通じて一人ひとりの頭痛パターンを整理していきます。

Q5. どれくらい頭痛があれば、予防薬や注射(抗CGRP抗体)を考えるべきですか?

国際的なガイドラインでは、次のような場合に予防治療を積極的に検討することが推奨されています。[3][5][6]

  • 月に4〜5日以上の片頭痛発作がある
  • 発作がそれほど頻回でなくても、1回1回が非常に重く、学校・仕事・家事に大きな支障が出る
  • 急性期治療薬(トリプタンなど)が効きづらい/副作用で使いにくい
  • 薬剤乱用頭痛(MOH)が疑われ、急性期薬の回数を減らす必要がある

従来の予防薬(内服薬)で十分な効果が得られない場合に、抗CGRP抗体薬などの新しい予防治療が選択肢になります。適応・費用・生活への影響を丁寧に確認したうえで、一緒に検討いたします。

Q6. 市販薬やトリプタンの飲みすぎが心配です。

鎮痛薬やトリプタンを「飲む日」が月10〜15日以上になると、薬剤乱用頭痛(MOH)のリスクが高くなると報告されています。[2][3][5]
「薬を飲むと一時的には楽になるが、だんだん効きにくくなり、頭痛の頻度も増えてきた」という場合は、すでに薬剤乱用頭痛の状態になっていることも少なくありません。

対策としては、

  • 急性期薬の回数を計画的に減らしつつ
  • 予防薬や生活習慣の調整で「薬に頼らなくても済む日」を増やしていく

ことが重要です。ご自身だけで急に薬を減らす必要はありませんので、「少し多いかも」と思った時点で早めにご相談ください。

Q7. 「副鼻腔炎による頭痛」と言われましたが、片頭痛の可能性はありますか?

顔面の圧迫感や鼻づまりを伴う頭痛は副鼻腔炎を疑いますが、研究では「副鼻腔性頭痛」と自己申告した患者さんの多くが、診断基準では片頭痛に合致していたことが報告されています。[25]
また、片頭痛発作の際に鼻づまり・鼻水・涙目などの症状が出る方もいます。[4]

一方で、10日以上続く膿性鼻汁・高熱・顔面の痛みや圧迫感・前屈で痛みが増すなどは細菌性急性副鼻腔炎を示唆し、抗菌薬が必要な場合があります。[22][23][24]
「副鼻腔炎と言われたが頭痛がくり返す」「鼻症状が目立たないのに副鼻腔炎と言われた」という場合は、片頭痛も含めて一度見直す価値があります。

Q8. 朝だけ頭が痛く、いびきもあるのですが、どこに相談すればよいですか?

朝起きたときの頭痛+いびき+日中の眠気は、睡眠時無呼吸症候群(OSA)でしばしば見られる組み合わせです。[19][20]
OSAに対するCPAP治療後に、朝の頭痛が改善したとする報告もあります。[19]

当院では、頭痛の評価とあわせて、必要に応じて在宅睡眠検査を行い、睡眠時無呼吸の有無・重症度を確認します。結果によっては、CPAP治療を含めた睡眠治療を専門医と連携して進めていきます。

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この記事の監修者

院長 大﨑 雅央(Masao Osaki)

吉祥寺おおさき内科・脳神経内科
日本神経学会 神経内科専門医/日本内科学会 総合内科専門医

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参考文献

参考文献を開く/閉じる
  • [1] Headache Classification Committee of the International Headache Society (IHS). The International Classification of Headache Disorders, 3rd edition (ICHD-3). Cephalalgia. 2018. PDF
  • [2] NICE guideline CG150. Headaches in over 12s: diagnosis and management. Updated 2021. Link
  • [3] 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 監修. 頭痛の診療ガイドライン 2021(Minds要約). Link
  • [4] Eigenbrodt AK, et al. Diagnosis and management of migraine in ten steps. Nat Rev Neurol. 2021;17:501–514. Link
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  • [6] Charles AC, et al. CGRP-targeting therapies are a first-line option for migraine prevention: AHS Position Statement Update. Headache. 2024;64:333–341. Link
  • [7] Alsaadi T, et al. Acute Treatment of Migraine: Expert Consensus Statements from the United Arab Emirates. Neurol Ther. 2024;13(2):257–281. PubMed
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  • [10] Cohen AS, et al. High-flow oxygen for treatment of cluster headache: a randomized trial. JAMA. 2009;302:2451–2457. PubMed
  • [11] The Sumatriptan Cluster Headache Study Group. Treatment of Acute Cluster Headache with Sumatriptan. N Engl J Med. 1991;325:322–326. NEJM
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  • [22] Chow AW, et al. IDSA clinical practice guideline for acute bacterial rhinosinusitis in adults and children. Clin Infect Dis. 2012;54:e72–e112. PubMed
  • [23] Garbutt JM, et al. Amoxicillin for acute rhinosinusitis: a randomized controlled trial. JAMA. 2012;307:685–692. PubMed
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