神経内科専門医・総合内科専門医が診療

片頭痛(偏頭痛)の治し方と受診の目安

吐き気・光過敏・閃輝暗点を伴う頭痛について、危険な頭痛の確認から治療までわかりやすくお伝えします。

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  • 完全予約制
  • PAIN ズキズキと脈打つ痛み
  • SIGN 吐き気・光や音に敏感
  • NEXT 頭痛外来 / 突然の激痛は救急

最終更新 2026.06.12

This Article's Reviewer 院長 大﨑雅央 吉祥寺おおさき内科・脳神経内科 院長 大﨑 雅央 東京大学医学部卒神経内科専門医総合内科専門医 プロフィール

60秒でわかる片頭痛

  • 片頭痛は、治療で軽くできることがあります。吐き気、光過敏、閃輝暗点を伴う頭痛はご相談ください。
  • 月4日以上つらい、市販薬が効きにくい場合は受診の目安です。薬の日数や生活への支障が増えたら、治療を見直すタイミングです。
  • 急性期薬と予防薬を一緒に考えます。症状・頻度・持病に合わせて、発作を減らす治療を検討します。
  • 突然の激痛、麻痺、発熱、50歳以降の初発は要注意です。危険な頭痛がないか、早めに確認します。

市販薬だけでつらい片頭痛は、我慢せずご相談ください。発作を減らす治療を一緒に考えます。

院長・神経内科専門医 大﨑 雅央
RED FLAGS

危険な頭痛と片頭痛をどう見分けますか?

結論危険な頭痛と片頭痛の見分け方は「突然の激痛」「麻痺・しびれ」「発熱」「50歳以降の初発」の4サインの有無です。これらがあれば救急受診を、なければ緊急性は低いことが多いため、片頭痛を含めて頭痛外来で評価します。

救急受診を考えたい頭痛のサイン。片頭痛らしく見えても、突然の激痛、神経症状、発熱、いつもと違う経過がある場合は注意が必要です。
詳しく読む(危険な頭痛のサイン)

これらのサインがある場合、脳卒中、くも膜下出血、髄膜炎、脳腫瘍など、片頭痛以外の原因が隠れていることがあります。長年片頭痛がある方でも、「いつもと違う」と感じる頭痛は別の病気を考えるきっかけになります。12

ABOUT

片頭痛(偏頭痛)とは何ですか?

結論片頭痛(偏頭痛)は日本人成人の8.4%(約12人に1人)にみられる脳の神経の病気で、女性に多い傾向があります。「偏頭痛」と「片頭痛」は同じ意味で、医学的には「片頭痛」と表記し、診断は症状の経過を聞いて行います。

詳しく読む(症状・前兆・受診サイン)

片頭痛は、検査で異常が見つからないことも多く、症状の経過を聞きながら診断します。痛みは片側だけとは限らず、両側や後頭部に出ることもあります。頭痛の前に、ギザギザした光、視野のゆがみ、しびれ、言葉が出にくいなどの前兆が出る方もいます。日本の成人では約8.4%で、約12人に1人にみられ、女性に多いことが知られています。234

  • ズキズキする痛み、動くと悪化する痛みが手がかりになります。
  • 吐き気、光・音過敏、におい過敏を伴うことがあります。
  • 前兆がある場合は、閃輝暗点として現れることがあります。

片頭痛では、CGRPという痛みを強める信号が関わることが知られています。このしくみに注目した治療薬も使えるようになり、以前より発作を抑えやすくなっています。56

前兆については、閃輝暗点の解説ページでも詳しく説明しています。

MECHANISM

片頭痛(偏頭痛)の原因は何ですか?

結論片頭痛の原因は、遺伝による体質(影響度40-60%)と、睡眠不足・ストレス・月経・気圧変化などの引き金が重なることで発作が起こります。脳内ではCGRPという痛みを強める信号が中心的役割を果たすと考えられています。

片頭痛発作のメカニズムと治療標的。タップまたはクリックで拡大表示できます。
詳しく読む(CGRP・前兆・引き金)

片頭痛は、脳の血管が単に広がるだけの病気ではありません。三叉神経、脳幹、視床、大脳皮質などが関わり、脳が痛みに敏感になりやすい状態で発作が起こると考えられています。近年は、CGRPという痛みを強める信号が注目され、CGRPを標的にした治療薬も使われています。7568

  • 片頭痛は、体質と環境要因が重なって起こります。
  • 家族内に多く、遺伝の影響は40〜60%程度と考えられています。9
  • 睡眠不足、ストレス、月経、天候、光、においが引き金になることがあります。
  • CGRPは片頭痛治療で重要な標的になっています。
  • 前兆がある方では、頭痛の前に視覚症状やしびれが出ることがあります。

前兆がある片頭痛では、脳の表面をゆっくり広がる変化が関係すると考えられています。ギザギザした光、視野のゆがみ、しびれ、言葉が出にくい症状が、頭痛の前に出ることがあります。片頭痛は家族内に多く、遺伝の影響は40〜60%程度と考えられ、大規模解析では123の関連遺伝子座が報告されています。引き金を完全に避けることは難しいため、頭痛日数、服薬日数、睡眠、月経周期、天候との関係を一緒に確認します。2910

CHECK

片頭痛セルフチェック

結論片頭痛では、ズキズキする痛み、動くと悪化する痛み、吐き気、光・音過敏、4〜72時間続く発作、繰り返す頭痛が手がかりになります。

詳しく読む(頻度・生活への影響)
  • 頭痛がズキズキ脈打つように痛む
  • 動くと痛みが強くなる
  • 吐き気、または嘔吐を伴う
  • 光や音がつらくなる
  • 頭痛が4時間〜3日ほど続く
  • 同じような頭痛を繰り返す

片頭痛は、仕事、学業、家事、育児に影響することがあります。日本では成人の約8.4%で、約12人に1人にみられる身近な病気です。頭痛の頻度が増えている、市販薬の使用が増えている、生活に支障が出ている場合は、治療を見直すタイミングです。111234

NAUSEA

片頭痛(偏頭痛)の吐き気はどう対処すればよいですか?

結論片頭痛の吐き気には①頭痛が軽いうちに急性期薬を服用②吐き気止め(制吐薬)の併用③暗く静かな場所で休むが基本です。飲み薬が難しい時はOD錠を考えます。

詳しく読む(吐き気が強いときの対応)
  • 吐き気が軽い段階では、早めの内服が大切です。
  • 吐いてしまう場合は、飲み薬が効きにくいことがあります。
  • 市販鎮痛薬は月15日超、トリプタンなどは月10日超の使用が3か月以上続かないよう、使用日数も確認します。21

吐き気が強いと、食事や水分がとれず、内服薬も使いにくくなります。飲み薬が難しい場合は、OD錠、吐き気止め(制吐薬)の併用などを検討します。市販鎮痛薬は月15日超、トリプタンなどは月10日超の使用が3か月以上続くと薬剤乱用頭痛も考えるため、吐き気がつらい日数とあわせて記録しておくと役立ちます。61321

場面対処のポイント
吐き気が軽い痛みが強くなる前に急性期薬を使うことを考えます。頭痛の薬で吐き気も一緒にやわらぐことがあります。
吐き気が強い・吐いてしまうOD錠、吐き気止め(制吐薬)の併用などを考えます。水分がとれない、嘔吐が続くときは早めに相談します。131
DIAGNOSIS

片頭痛は何科?病院は行くべきですか?

結論片頭痛は脳神経内科・頭痛外来を受診します。受診目安は①月4日以上の発作 ②市販薬で改善しない ③生活に支障がある ④いつもと違う頭痛です。診断は問診中心で、画像検査は危険な頭痛が疑われる場合や経過から必要と判断した場合に検討します。

詳しく読む(受診前に確認したいこと)

典型的な片頭痛では、MRIやCTで異常が見つからないことも多くあります。一方で、突然の激しい頭痛、麻痺、ろれつの回りにくさ、発熱、いつもと違う頭痛がある場合は、脳卒中や感染症などを考えて早めに確認します。21

  • 頭痛の続く時間、頻度、痛み方、吐き気、光・音過敏を確認します。
  • 前兆の有無、手足の動き、ことばの出方も確認します。
  • MRIやCTは、危険な頭痛が疑われる場合に検討します。
  • 頭痛の回数や薬を使った日数の記録が診療に役立ちます。

受診前には、頭痛が月に何日あるか、薬を月に何日使っているか、痛みが何時間続くか、睡眠・天候・生理前後との関係があるかをメモしておくと相談しやすくなります。頭痛が月15日以上あり、それが3か月以上続く場合は慢性片頭痛を考えます。市販鎮痛薬は月15日超、トリプタンなどは月10日超の使用が3か月以上続く場合は、薬剤乱用頭痛も考えます。21

受診時に医師が確認すること

  • 痛み方、強さ、4〜72時間などの持続時間、頻度、吐き気、光・音過敏、前兆の有無を確認します。2
  • 手足の動き、感覚、ことばの出方、目の動きなどの神経症状を確認します。
  • 突然の激痛、麻痺、発熱、首のこわばり、50歳以降の初発頭痛など、危険な頭痛のサインがないかを確認します。114
  • 心血管疾患、妊娠の可能性、併用薬を確認し、安全に使える急性期薬や予防薬を考えます。

受診前に準備しておくと役立つこと

  • 頭痛が月に何日あるか
  • 発作1回がどれくらい続くか
  • 市販薬や処方薬を月に何日使っているか
  • 睡眠不足、天候、月経前後、食事、カフェインとの関係

前兆がある片頭痛・慢性片頭痛の目安

  • 前兆がある片頭痛では、ギザギザした光、見えにくい部分、しびれ、言葉が出にくい症状が5〜60分ほど続いた後に頭痛が出ることがあります。2
  • 頭痛が月15日以上あり、それが3か月以上続く場合は慢性片頭痛を考えます。薬剤乱用頭痛が重なっていないかも一緒に確認します。21
ACUTE TREATMENT

片頭痛は市販薬で治りますか?

結論片頭痛は軽い発作なら市販薬(カロナール・イブ等)で対応可能ですが、月4日以上の発作・市販薬で効かない・吐き気が強い場合は処方薬(トリプタン等)を検討します。市販鎮痛薬は月15日超、トリプタンなどは月10日超で薬剤乱用頭痛に注意が必要です。

詳しく読む(薬の使い分けと注意点)

急性期薬は、我慢して最後に使う薬ではありません。発作の早い段階で使うことで効きやすくなることがあります。一方で、使用日数が増えすぎると薬剤乱用頭痛につながるため、頭痛日数と薬を使った日数を一緒に確認します。151

  • 軽い発作では、アセトアミノフェンやNSAIDsを検討します。
  • 中等症以上では、トリプタンなど片頭痛に特化した薬を考えます。
  • 心臓や脳血管の病気がある方では、トリプタンを使いにくいことがあります。
  • 吐き気が強い場合は、OD錠、吐き気止め(制吐薬)も検討します。
  • 市販鎮痛薬は月15日超、トリプタンなどは月10日超の使用が3か月以上続かないよう確認します。21

トリプタンは片頭痛の急性期治療でよく使われる薬ですが、心臓や脳血管の病気がある方では使いにくいことがあります。その場合は、血管を収縮させにくいラスミジタンや、CGRP受容体をブロックするリメゲパントなどを検討します。ラスミジタンは眠気やめまいが出ることがあり、内服後8時間は運転できません。リメゲパントは急性期治療と発症抑制の両面で使われる薬です。1617181920

発作時の基本手順

  • 安全を確保する: 視界のゆがみ、吐き気、ふらつきがあるときは、運転や自転車をやめて、暗く静かな場所で体勢を整えます。1
  • 急性期薬を早めに使う: 痛みが強くなりきる前に、医師から指示されたアセトアミノフェン、NSAIDs、トリプタンなどを早めに使います。151
  • 吐き気が強いときは飲み方も工夫する: 飲み薬がつらい場合は、OD錠、吐き気止め(制吐薬)などを使えることがあります。15
  • 危険なサインがあれば片頭痛と決めつけない: 突然の激痛、麻痺、ろれつの回りにくさ、発熱、50歳以降の初発頭痛があれば救急受診を含めて考えます。141
  • 頭痛日記を残す: 頭痛があった日、薬を使った日、睡眠、月経、天候を簡単に記録しておくと、慢性片頭痛や薬剤乱用頭痛の評価に役立ちます。21
薬のタイプどんな薬?知っておきたいこと
鎮痛薬
アセトアミノフェン、NSAIDs など
軽い発作でまず検討する薬です。市販薬として使われることもあります。市販鎮痛薬の使用が月15日超で3か月以上続くと、薬剤乱用頭痛に注意します。21
トリプタン
スマトリプタン、リザトリプタン など
中等症以上の発作で使われる片頭痛に特化した薬です。内服があります。脳血管・心血管の病気がある方では使いにくいことがあります。月10日超の使用が3か月以上続かないよう確認します。21
ラスミジタン
レイボー
血管を収縮させにくい新しい急性期薬で、トリプタンを使いにくい方でも検討されます。眠気やめまいが出ることがあり、内服後8時間は運転できません。161720
ゲパント
リメゲパント
CGRP受容体をブロックする薬で、急性期治療と発症抑制の両面で使われます。飲み合わせの確認が必要です。吐き気があるときはOD錠が使いやすいことがあります。1819
PREVENTION

片頭痛の予防薬には何がありますか?

結論主な予防薬は①CGRP抗体注射(アジョビなど)、②経口CGRP関連薬(ナルティーク・アクイプタ)、③既存予防薬(β遮断薬・抗てんかん薬・抗うつ薬)の3系統です。CGRP関連薬は発作日数を減らす目的で使われ、効果には個人差があります。月4日以上の発作で検討します。

詳しく読む(既存予防薬・CGRP関連薬)

予防薬には、以前から使われている内服薬と、CGRP関連薬があります。どの薬が合うかは、頭痛日数、持病、副作用、妊娠の可能性、通院しやすさによって変わります。続けやすさも大切です。月平均4日以上の発作がある方では、予防療法の適応を具体的に相談します。2122

  • 予防薬は、月平均4日以上の発作や生活への影響を見ながら考えます。121
  • 既存予防薬は、体質や持病に合わせて少量から始めます。
  • CGRP関連薬には、注射薬と経口薬があります。
  • リメゲパント、アトゲパントは経口のCGRP関連薬です。
  • 効果だけでなく、副作用、費用、通院しやすさも確認します。

既存予防薬には、ロメリジン、プロプラノロール、バルプロ酸などがあります。CGRP関連薬には、フレマネズマブ、ガルカネズマブ、エレヌマブなどの注射薬と、リメゲパント、アトゲパントなどの経口薬があります。薬ごとに投与間隔、費用、自己注射の有無、注意点が異なるため、生活スタイルに合わせて考えます。23212224

LIFESTYLE

片頭痛の引き金になる生活習慣・食べ物は?

結論片頭痛の引き金は人によって異なります。よくあるものは睡眠の乱れ・ストレス・月経・気圧変化(低気圧・天気)・カフェインの急な増減・特定の食べ物(チョコ・赤ワイン・チーズ)・空腹です。

詳しく読む(生活リズムと頭痛日記)

大切なのは、すべての誘因を避けることではありません。睡眠不足、寝すぎ、空腹、カフェインの急な増減、強い光やにおい、天候の変化など、自分の頭痛につながりやすいパターンを見つけることです。61025

  • 就寝・起床時刻を大きく崩さないようにします。
  • 週3回・20〜45分ほどの無理のない有酸素運動が、予防に役立つことがあります。26
  • カフェインは取りすぎ、急な中断のどちらも誘因になることがあります。
  • 頭痛日数、薬を使った日数、睡眠、月経周期を簡単に記録します。

睡眠の乱れ、運動不足、カフェインの取り方、空腹、脱水、アルコールは、片頭痛の引き金になることがあります。ウォーキングや自転車などの有酸素運動を週3回・20〜45分ほど続けると、発作日が減る可能性があります。カフェインで楽になる人もいますが、急にやめたときの離脱でも頭痛が誘発されることがあり、カフェイン単独が標準治療というわけではありません。頭痛日記は完璧に書く必要はありません。頭痛があった日、薬を使った日、睡眠、月経周期、天候、カフェインなどを簡単に残しておくと、診察で相談しやすくなります。272628

SELF CARE

片頭痛のセルフケア・ツボはありますか?

結論片頭痛のセルフケアは①頭部(こめかみ・首すじ)を冷やす ②暗く静かな場所で休む ③光・音・におい・画面を避けるが基本です。ツボ押しや首肩マッサージは補助的に使えますが、発作中の強い刺激は避けます。

詳しく読む(具体的なセルフケア)
  • 発作中は、頭部を冷やして暗く静かな場所で休むことを考えます。
  • 首・肩の張りが強い方では、発作のない日に軽いストレッチやマッサージを続けることがあります。
  • ツボ押しは補助的な方法で、発作中に強く押し続けるのは勧めません。
  • 月平均4日以上の発作や、市販薬の使用増加がある場合は、セルフケアだけでなく予防治療も相談します。121

発作中のセルフケア

  • こめかみや首すじを冷たいタオルや保冷剤で冷やし、温めすぎないようにします。
  • 光、音、におい、画面刺激を避け、暗く静かな場所で休みます。
  • 脱水も悪化要因になるため、水分を少しずつとることを考えます。

発作のない日に考えること

  • 首・肩の張りが強い方では、軽いストレッチややさしいマッサージで筋緊張をやわらげることがあります。
  • ツボを軽く押す程度なら補助的に取り入れることがありますが、強い刺激は避けます。
  • セルフケアで十分でない場合は、頭痛日数や服薬日数を記録して薬物療法も含めて見直します。1
BRAIN HEALTH

片頭痛は脳梗塞や認知症のリスクになりますか?

結論前兆のある片頭痛では脳卒中リスクが約2-3倍との報告があります。認知症リスクとの関連も報告されていますが、因果関係はまだ確立していません。リスク低減には、血圧・脂質・血糖の管理、禁煙、適切な頭痛治療が大切です。

詳しく読む(遺伝・認知症リスク・脳卒中予防)

片頭痛は、遺伝的ななりやすさに、睡眠、ストレス、ホルモン変化、天候、生活リズムが重なって発作が起こります。遺伝の影響は40〜60%程度と考えられ、大規模解析では123の関連遺伝子座が報告されています。観察研究では認知症リスクとの関連も報告されていますが、片頭痛があると必ず認知症や脳卒中になる、という意味ではありません。929

片頭痛があるからといって、認知症や脳卒中になると決まるわけではありません。大切なのは、頭痛を我慢せず整えることと、血圧・脂質・血糖・睡眠・運動を同時に見直すことです。

院長・神経内科専門医 大﨑 雅央
  • 片頭痛は家族内に多く、遺伝の影響は40〜60%程度と考えられています。9
  • 認知症リスクとの関連は報告されていますが、因果関係はまだ確立していません。
  • 高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、運動不足は脳卒中予防でも大切です。
  • 頭痛日数、服薬日数、生活支障、血圧、採血結果を一緒に確認します。

片頭痛を「体質だから仕方ない」と放置せず、頭痛の治療と、将来の脳・血管の健康を一緒に考えることが大切です。片頭痛は家族内に多く、遺伝の影響は40〜60%程度と考えられています。大規模解析では123の関連遺伝子座が報告されています。必要に応じて、MRI、採血、心電図、認知機能評価なども検討します。93031

VISIT

片頭痛・閃輝暗点で受診を考えている方へ

結論片頭痛が繰り返す、市販薬が効きにくい、吐き気や閃輝暗点を伴う場合は、脳神経内科・頭痛外来で相談できます。

詳しく読む(受診の流れ・関連ページ)

同じような頭痛を繰り返す、市販薬の使用が増えている、吐き気や光・音過敏で生活に支障がある、予防治療を相談したい。そのような場合は、脳神経内科・頭痛外来で相談できます。

当院では、頭痛の経過、薬の使用日数、持病、妊娠の可能性も含めて確認し、急性期治療と予防治療を一緒に考えます。

FAQ

片頭痛(偏頭痛)のよくある質問

Q1.どんなときにすぐ受診したほうがいいですか?

突然の激痛、発熱・首のこわばり、けいれん、意識障害や麻痺、50歳以降の新規・進行性の頭痛は救急を含めて検討します。114

Q2.MRI/CTは必要ですか?

典型的な片頭痛では必ずしも必要ありません。危険な頭痛のサイン、神経症状、初発年齢、経過から必要性を判断します。21

Q3.心臓病があるとトリプタンは使えますか?

冠動脈や脳血管の病気がある方では使いにくいことがあります。血管収縮を起こしにくい薬を含め、背景に合わせて検討します。ラスミジタンでは眠気やめまいが出ることがあり、内服後8時間は運転できません。161720

Q4.CGRP受容体拮抗薬(ゲパント)はどんな人に向いていますか?

リメゲパントは急性期治療と発症抑制、アトゲパントは発症抑制で検討します。トリプタンが不適・無効・不耐の方、経口のCGRP関連薬を検討したい方では、目的に合わせて薬を選びます。併用薬や妊娠・授乳の可否は診察時に確認します。1832193324

Q5.抗CGRP抗体は誰に向いていますか?

成人片頭痛予防の有力な選択肢です。従来の飲み薬の効果や副作用、通院スタイル、妊娠希望の有無などを踏まえて個別に選びます。34353637

Q6.抗CGRP抗体の費用はどれくらいですか?

費用は薬剤、投与方法、保険負担割合、注射・管理料などで変動します。受診時に最新の目安をご案内します。

Q7.薬を飲みすぎて頭痛になりますか?

はい。市販鎮痛薬は月15日超、トリプタンなどは月10日超の使用が3か月以上続くと、薬剤乱用頭痛を疑います。使用日数を記録し、急性期薬の見直しや予防治療を一緒に考えます。21

Q8.片頭痛は何科を受診すればいいですか?

脳神経内科や頭痛外来、かかりつけ医で相談できます。症状が頻回、複雑、生活支障が大きい場合は頭痛診療に慣れた医師への相談が有用です。1

Q9.片頭痛と天気(気圧)の関係は?

天候や気圧変化を誘因と感じる人は多い一方、個人差があります。頭痛日記や天気アプリで傾向を把握し、発作に備えることが実用的です。1025

Q10.妊娠中の片頭痛はどう治療しますか?

妊娠中は使える薬が変わります。急性期治療、予防薬ともに妊娠時期や必要性を踏まえて主治医と相談します。

Q11.子どもの片頭痛はどう対処しますか?

小児の片頭痛は2〜72時間続くことがあり、成人より両側性のこともあります。睡眠、食事、スクリーンタイムなどの生活調整を行い、薬は年齢や背景に合わせて検討します。38

Q12.片頭痛にコーヒー(カフェイン)は効きますか?

カフェインで楽になる人もいますが、誘因や離脱頭痛の原因になる人もいます。カフェイン単独が標準治療というわけではないため、毎日多量にとるのは避け、頭痛日記で自分との相性を確認しましょう。

REFERENCES

参考文献

参考文献を表示
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